AM・FM放送の違いって何?特徴と歴史から知るラジオの基礎知識!

ラジオには、AM放送とFM放送があるのはご存知のかたも多いと思います。
ですが、この2つの違いをはっきりと説明できる人はとても少ないのではないでしょうか。

私は少し前まで、放送内容が違うものだと本気で思っていました(笑)
FMは音楽などが多くスタイリッシュな感じ、
AMはトークなどおもしろくて親しみやすい感じがしたので…

もちろんこれは間違っているのですが、
AMとFMのそれぞれの特徴を知ると、
あながち間違っていないのも事実なんですよ。

今回はAMとFMの違いとそれぞれの特徴についてまとめました。

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AM局の特徴

ラジオの歴史から言うと、一番古いのがこのAM放送です。
AMというのは、振幅変調(Amplitude Modulation)の略で、音声に合わせて電波の強弱を変化させる方式のことで、使っている電波の名前をとって「中波放送」とも呼ばれます。

【特徴】
・周波数:526.5~1606.5 kHz
・放送される音の範囲:100~7,500Hz
・電波の到達範囲:広い(海外に届くこともある)
・回路構成:電源なしでも聞こえる程単純
・混信:雑音として聞こえる

AMの特徴は簡単に言うと
「災害に強くて広い範囲に流せるけど、場所によっては雑音が入ることも多い」
という感じです。

最近はRadikoで自分の好きな番組をダイレクトに選択しますが、
昔ながらの周波数を合わせるラジオだと、
周波数をあわせている途中に、たまに外国語の音声が聞こえてくるときがあります。
これはAMの電波が広い範囲に届く証拠ですね。
また、平地の多い県だと、隣の県のラジオがはっきりと聞こえることも。

ただ逆に、ビルなどの多い都心部では電波が混信し雑音が混じることもあるのが難点です。

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FM局の特徴

そこで、FM局の出番です。
FMは超短波放送とも呼ばれ、その名の通りとても狭い範囲で電波が到達します。
FMとは周波数変調(Frequency Modulation)の略で、音声に合わせて周波数を変化させる方式をとる放送方法です。

【特徴】
・周波数:76.1~94.9 MHz
・放送される音の範囲:50~15,000Hz
・電波の到達範囲:中程度の範囲(数10km~100kmほど)
・回路構成:比較的単純だがAMのがより単純
・混信:雑音による影響は少ない

AMとの特徴を比べていただくとわかるのですが、
放送される音の範囲がかなり広く、雑音が少ないです。

そのため、FMは音楽を流している番組が多いのですね。
AM放送がFMで聴けるようになったとき(ワイドFM)、
パーソナリティたちが「よりクリアな音声で番組をお楽しみいただけます」とよく言っていました。

放送域はAMよりもかなり狭くなりますが、
電波を反射しない性質のため混信がなく、雑音がほとんどありません。
そのため先程AMでのデメリットであった部分を補い、
より綺麗な音で聴くことができるという特徴があります。

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まとめ!AMとFMの違い

冒頭で書いたAMとFMの違いが、あながち間違っていないのはわかっていただけましたでしょうか?(笑)
AMは簡単に放送できて広い範囲に届くので、ニュースやスポーツ、トーク番組が多め、
FMは狭い範囲だけども高音質で雑音がないので音楽番組が多め、
というように、それぞれの特徴を生かして放送内容が変わっているのです。

今年の3月に民放連が「AM放送をFM放送に切り替えていく」という方針を決めたことが発表されました。
どちらもメリットとデメリットがありますが、FMはAMに比べて放送コストが低いので、切り替えられるところは切り替えていくということのようです。

今はAM放送が主流で聴いている人も多いですが、今後はFM放送が主流になっていくかもしれません。

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